ジィジィの旅と山行

       

中国の山旅(5)

最終 更新日 : 2017年12月17日

7100キロ列車バックパックの一人旅

  万里長城シルクロード西端の嘉峪関から東端の山海関まで>
登山日:2017年11月8日(水曜)〜11月19日(日曜)

 日本11月7日羽田9:10発==北京時間12:20着   11月20日北京時間16:30発==羽田21:05着

 北京郊外の野長城のクライミング縦走も面白いが、シルクロードの西の端に位置する「嘉 峪関」 から渤海の東の端の「山海関/老龍頭」まで往復7100キロを列車(火車)で走破するのも長城好きには醍醐味が有る。
 背負える程度の身軽な荷で70歳の身でどんだけ楽しめるか?バックパッキングで久々に行って来た。のんびりの夜行寝台 の一人旅は、もう日本ではなかなか叶わなくなり、汽車賃の高い日本では貧乏旅などなかなか出来ませんね。

 「羽田」を9:10離陸し「奥多摩の山々」や「八ヶ岳連峰」や「北アルプス」などを眼下に、北京時間12:20(日本 と時差1時間)の定時に着陸。この時期の羽田と北京間の往復(二週間フィックス) はJALでも結構安い4万円チョイ程度。






 
 昼過ぎ北京着なので旅の前準備、その日やる色々な事には十分な時間的余裕がある。いつも泊る海淀区の「魏公村」は 「中関村」の南側(故宮の北西方向で環状三号線の内側)に位置する。「首都机場−公主坟」空港リムジン4路 (30元=528円)で「友誼賓館=四通橋」で下車し、某大学そばの宿泊先に向かう。

 空港リムジン4路は海淀区の多くの大学が集中する地域の中を通る路線で、「北京版アキバ電気街」で有名な 「中関村電気城街」にも近く、外国人はあまり乗らない。タクシーを「打車」すれば120元(2110円)程度。
 さっそくウルムチ迄の切符を近くの「售票处(切符売場)」に行き、何んとか翌々日朝10:00発の「Z69次」 を買うことが出来た。切符の購入には身分証明書が必要で、外国人ではパスポートが必要になります。



【列車運賃】北京西駅=Z69次=ウルムチ駅 新空調硬卧下鋪(普通寝台下段) 575元(10,120円)
       嘉峪関駅=Z135次=ウルムチ駅 新空調硬卧下鋪(普通寝台下段) 272.5元(4,796円)
       ウルムチ駅=Z70次=北京西駅 新空調硬卧下鋪(普通寝台下段) 575元(10,120円)
       北京西駅=K7727次=秦皇島駅 新空調硬卧下鋪(普通寝台下段) 117.5元(2,068円)
       秦皇島駅=K548次=塘沽駅 新空調硬座席無(普通無座席) 40.5元(713円)
       塘沽駅=C2588次=北京西駅 二等座(新幹線普通座席指定) 65.5元(1,153円)
             列車運賃総計 = 1646元(28,970円)       ❇換算日元レート=17.6 円
【宿泊宿賃】北京泊(北京海淀区内魏公村) 315元(5,544円) X 2泊  大奮発!!
       Z69次 車中泊
       嘉峪関泊(嘉峪関駅から出祖汽車打車で数分) 148元(2,605円)
       Z135次 車中泊
       ウルムチ泊(ウルムチ駅から出祖汽車打車で十数分) 154元(2,710円)
       Z70次 車中泊
       K7727次 車中泊
       秦皇島⇒山海関泊(秦皇島駅から出祖汽車打車で数十分) 145元(2,552円)
       塘沽泊(塘沽駅から出祖汽車打車で十数分) 250元(4,400円)
       北京泊(北京海淀区内魏公村) 168元(2,957円) X 3泊

【一日目】インターネットに接続し列車/時刻表調べやホテル予約のためにはスマホは必需 品。 さっそく持って行った2スロット有るスマホ(SIMフリー)の空いたSIMカードスロットに「中国移動」 のSIMカードを買い入れる。順番としては、列車が目的地に着いたらまず先に乗りたい列車の切符を買う。 次にそれで翌日に着く宿泊地のホテルに電話し予約を入れる。
 その次に翌日に目的地の駅に着いたら、すぐその駅で次に乗りたい列車の切符を買う。 毎日その繰り返しが行き当たりバッタリの、のんびり自由旅をするコツです。「Z69次」を買うことが出来たので、 着く目的地のホテル予約をしようと思った。

 ところが一端「ウルムチ」に行こうと買った乗車券。実は北京とウルムチ間は一日一本の便しか無いのだ。 帰りに寄ろうと思っていた「嘉峪関」どうも小さい駅なので「帰りの北京行き一日一本の乗車券がもし買えなかったら?」 と考えるとリスク有る。「嘉峪関」からの上り路線は「蘭州」や「西安」や「洛陽」で一端下車し乗り継ぐ位でしか北京には 帰り難い。 既に買ってしまったので200元ほど無駄になるが「嘉峪関」で下車し、「嘉峪関」から「ウルムチ」までは別途乗車券を買うことにした。

【二日目】「北京西駅」から朝10:00発の「Z69次」に乗った。従来はこの「Z69 次」 は北京とウルムチ間一日一本「T69次」だった。その時には「石家庄」からは更に南下し「洛陽」「西安」「蘭州」 を遠回りしていた。(地図 中の緑色の路線) その時「北京西−ウルムチ」間は3760Km/硬卧下鋪(普通寝台下段) 652元(今レートで1,1475円)だった。
 今は新規の路線で高速化に対応し「石家庄」からは西に向きを変え山西省「大原市」を通って3200Kmと短縮された。 (地図中の赤色の路線) 所要時間も従来三日(40時間)にまたがってたのが、今は翌日(32時間)に短縮され着けるようになった。「北京西駅」 で乗る前に帰りの乗車券「ウルムチ−北京西駅」間の「Z70次」も買えた。「石家庄駅」から「大原南駅」まではその名の 通り、木も生えない赤茶けた岩山やガレた地割れた谷が続く。 夕暮れが近づき「呂梁駅」辺りはオレンジ色に照らされた土の崖に横穴掘った家「ヤオトン」が多く見られる。



















【三日目】「嘉峪関駅」には早朝6:43着でも外は真っ暗な状態。駅出口には着き客引き の出祖汽車(タクシー)運転手がまつわり付くが「吃饭了!吃饭了!(メシだ!メシだ!)」と言って振り切る。ゆっくり食 事「馄饨(ワンタン)6元」を食べた。
 食べながら駅の方の様子を覗い、出祖汽車(タクシー)運転手の目踏みをする。これと狙い付けた運転手に声を掛け、今夜 泊るホテルにチェックインし荷を下ろし、今日行くところ「懸壁長城」と万里長城の最西端「長城第一墩」と 「嘉峪関=天下第一雄関」の順で周ることを支持し出発。

 今の季節は観光客も少なく運転手は遺跡巡りには、一時間程度は待ってもくれるし(運賃は後で終わったら払う)、 比較的にこっちの言うように走ってくれる。翌日のウルムチ行き乗車券は夜の21:35発で一日時間に余裕も有る。 「長城第一墩」は様子見だけでスルーし周り終わってホテルに戻る。中国では70歳以上は「免費(入館料無料)」が多いが ここも「パスポート」を出し告げるとすべて免費だった。タクシー代は168元だったが一時間半は待ってもらったし チップ含め180元で済ます。

 ホテル隣に「韓国式スーパー銭湯」が有り68元(1,197円)で免費でバイキング食事も出来る。 さっそく熱め42度のに一人マッタリ入るが、久しぶりの風呂。温度の低いのは親や子供が泳いでいたりでうるさいからね、 熱い42度には誰一人来ない。通常は中国ではシャワーだけですからね。肩と頭部マッサージと耳垢取りで100元 (1760円) のオプションも入れ耳スッキリ!バイキングで腹も満腹!ホテルに戻るとき、目前に一台のタクシーが止まり客を下ろす。 女性運転手だ。さっそく翌日の予約の交渉しスマホに電話番号を登録する。












【四日目】翌日午前はマッタリしホテル周辺を散策。 昼過ぎホテルにくだんの女性が運転するタクシーが迎えに来る。ホテルをチェックアウト。万里長城の最西端「長城第一墩」と 「嘉峪关魏晋砖壁画墓」を巡る。東の渤海湾から始まった万里長城は最西端の「長城第一墩」で「討頼河」の 切れ落ちた断崖で終わっていた。地下を掘り進み「討頼河」の崖の中腹部から外に飛び出すようなテラスが作られ、 そのテラスから「長城第一墩」を横に見上げられるようになっていた。
 ずっと回って待ってもらったりした女性運転手、176元だったので200元(5320円)を渡し、町中心でタクシーを 下ろしてもらい、ブラブラ散策しマッタリとコーヒーブレイク!バスで駅まで戻った。 「嘉峪関駅」から再び夜行寝台21:35発ウルムチ行きに乗車する。













【五〜六日目】早朝8:28着のウルムチはまだ真っ暗。9時を過ぎないと明るくなって来 ない。 いくつか所用を済ませ終わったので、市内を散策しその晩ウルムチで一泊となった。翌日六日目はウルムチ駅昼12:56発 の「Z70次」夜行寝台で北京に向かう。「北京西駅」には 夜20:22着で戻り、そのまま「秦皇島駅」行き列車の時間待ちとなる。
 ウルムチ市内にはスカーフを被ったウイグル族の姿はほんとに少ない。既に漢民族の街に変貌している。街中には公安警察 が多く見受けられ、小銃を持った公安警察はものものしい。ウルムチ駅の出入りの荷物や身体検査は特別で、二度も念入りに 行われた。外広場から駅舎に入る時に一度、中に入ると更に仕切りが有り、駅待合室に上るエスカレータ手前でもう一度安全 チェックされる。そのたびにエックス線検査と身体金属検査は実にめんどうだった。

 ウルムチ駅を起ち、市内を過ぎると、来る時の夜行では見られなかった「吐魯番(トルファン)」辺りの、博格達(ボグ ダ)山脈側の 「古爾班通古特(グルバントグド)砂漠」が延々と続いている。青空をバックに「鄯善北駅」辺りまで、ずっと続くその光景は、 まるで「月面」を走っているようだ。所々の砂漠の中にソーラーパネルが並ぶ光景も時折見られる。 「吐魯番(トルファン)北駅」は、すぐ北側に砂漠の中に盛り土して、平坦にした飛行場が有り、「鄯善北駅」も周りには何も無い、砂漠の真っただ中に有る。 スゴ過ぎる!!

 更に果物で有名なオアシス都市「哈密(ハミ)駅」辺りになると、綿花の綿毛が白く点々と畑が続き、 今は白い毛が実って農家が、総出で「綿毛」の取り入れ真っ最中だった。 列車での昼食はお弁当だったが、夕方のオレンジ色に染まった景色わ眺めていたら、食堂車での夕食を食べたくなった。食堂車は軟卧車両の隣なので硬卧車両か らずっと離れているが、翌日の昼食も10輌ほど離れている食堂車まで運動がてら往復。食堂車は席は多くは無いが小じんま りで小綺麗だ。























【七日目】夜が明け甘粛(かんしゅく)省の「中衛駅」辺りになると「騰格爾(テンゲル)砂漠」の大地が 朝日に照らされ大変綺麗だ。 更に「定辺駅」に近付くと砂漠に囲まれたあちこち農家の庭に、何か大きなポンプが建ち、 「原油」を汲み上げているのだそうだ。そして「呂梁駅」に近付くと、再び崖に横穴を掘った家「ヤオトン」 が夕日に照り、更にオレンジ色に輝いて見える。

 北京に着いたのは20:35のほぼ定時、そのまま「北京西駅」で夕食しつつ、「秦皇島駅」行きの 00:42発 を、約4時間の時間待ち。


















【八日目】夜中の00:42「北京西駅」の夜行寝台に乗り「秦皇島」に向かう。 「秦皇島」6:34着、すぐ「山海関」までのバス33路(3元)に乗ってホテルに行ったら何んと、 電話で私予約入れてたのに「中国人」だと予約の時思ったらしく、「パスポート」出した途端に「外国人は泊れません!」 だってw!ワ・ワ・ワ・ワーーー!急きょ外国人の泊れるホテルをチェック。 「老龍頭」に近いとこに移動し値交渉し何んとか145元(2,552円)で落着した。

 さっそくホテルが運良く「老龍頭景区」に近いので先に「老龍頭」に行き「南海口関」などを見て、 そのあと「山海関=天下第一関」を歩くことにした。晴天で真っ青の空に凪の海が照り輝いていた。その時、 日本語が聞こえ母と姉妹の三人組にバッタリ。「タクシーを待たせてる!」とかで慌ただしく見てどっかに行ってしまった。 「老龍頭景区」も「山海関=天下第一関」も結局70歳以上は「免費(入館料無料)」だった。ラッキーーー!!











【九日目〜十二日目】「山海関」のホテルを6:30に出祖汽車(タクシー)予約「打車」 し 「秦皇島駅」で「塘沽駅」まで切符を買い、いつも馴染みの「塘沽洋貨市場」で、色々と買い物一泊し北京に戻った。 戻りの新幹線<和谐号>は最高292キロの時速が出ていた。 着いた北京駅で「特大ワンタン」を見つけ食べたが実に美味い。北京に着いた実感が湧いて来た。
 やっと「総移動距離7100キロ列車での万里長城の西端と東端を巡る旅」は終わった。
海淀の某大学近くの宿に着くと、北京に着いた途端に寒波が襲来し、先日まで居たウルムチは雪が降り、 TVのニュースではクルマ事故を流している。
 北京も寒くなって来た中、帰国の準備を始めた。最高級の「二鍋頭」を買い、近くのカフェでコーヒーを飲んだり、 「馬連道」にお茶を買いに行ったり。食い納め「山西刀削麺」に「豆腐脳」や北京名物「京醤ジャージャー麺」。
 「あすはもう日本への帰国か!」とバックパック列車旅を振り返った。



















追記:列車の旅中ずっと「笹本稜平」の「春を背負って」を読んでました。 仮想の舞台になった「甲武信ケ岳」から「国師ケ岳」までの山の稜線に有る山小屋「梓小屋」の物語。 また読んでいて行きたくなりました。
今回の旅での日元交換レート(1元=17.568円)ずいぶん日本円も弱くなり、経済発展する中国に対し衰退加速の日本!


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最終更新日 : 2017年12月17日


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